web3の世界 (Paji&Kanerin )

Share this post

オンチェーンであることの意義について

pajikanerin.substack.com

オンチェーンであることの意義について

パジ&かねりん共著

paji.eth
and
Kanerin
Jan 27
16
Share this post

オンチェーンであることの意義について

pajikanerin.substack.com

今日は、「オンチェーン」であることの意義について解説します。

BTCやETHの価値

NFTや暗号資産には、「金銭的価値」が紐付いていると考えられています。
複製可能なデジタルデータに「価値」が生じるのは、ブロックチェーン技術によってトークンの内容とその移転が公に記録化され、そしてそのデータが誰にも改ざんできない状態を保っているからです。
例えば、あなたが持っている1ETHを、誰かが勝手に0.1ETHに書き換えられるとします。
そのようなETHには、誰も「価値」を感じることは無いでしょう。
現実世界に置き換えて考えると、
「金庫に保管していたはずの100万円が、知らないうちに1万円に減っていた。」
という状態です。
このように、勝手にデータが書き変わる可能性があるようなデジタル通貨に、人々は「価値」を認めないはずです。

別の例を挙げてみましょう。

NFTの価値

現実世界で、好きな画家の絵画を10万円で購入した場合を考えてみましょう。
その場合にも、同じような事がいえます。
あなたが購入して家に飾っていた『絵画』が、
・いつの間にか全然違う絵画にすり替わっていたり、
・真っ白になる
可能性があるとしたら、その絵画に価値を感じるでしょうか?
(現実世界でそんな絵があったら、物珍しさから逆に高値が付きそうではありますが。)

現実のフィジカルの世界では、一度書いた絵画が突然消えたり、変な絵にすり替わったりする事はあり得ません。
だからこそ、その絵画そのものに価値を見出して、買値が付くのです。
絵画ではなく、100万円のダイヤモンドを例にとっても同様のことが言えます。
現実世界で目の前にあるダイヤモンドは、適切に管理さえしていれば、突然消えたり、真っ黒になったりはしません。
明日に突然「真っ黒の石」になるかも知れないダイヤモンドを、あなたは同じ100万円の値段を出して買うでしょうか?
物珍しさは置いておいて、やはり買わないでしょう。
つまり、現実世界のフィジカルな物体であれば、アートであれダイヤモンドであれ、その購入者がその絵画(ダイヤモンド)を確実に所有していて、10万円で購入した確かな「価値」が保たれるのです。

(もちろん、その絵を再度誰かに転売する場合に同じ価値がつくかどうかは別問題です。今この場では、外部から物体を変質させられないからこそ、そもそもその価値をみとめて、その値段で購入するのだ、という点について説明をしています。)


実は書き換え可能な、現在のNFT

作り手から絵の購入者に所有が移った後、誰かの手によって勝手に絵が変化してしまうならば、その「価値」も変化してしまいます。
実は、いま世の中で売られている99%以上のNFTは、購入者に所有が移った後、勝手に絵やデータが書き換えられる状態にあります。
そのような危うい状態なのに、どうしていまNFTに価値がついて売買されているのでしょうか。

それは、人間(NFTの売り手)を信用しているからです。
NFTの売り手や作り手が、NFTを勝手にすり替えたり消したりすることは無いだろうと信用しているからこそ、安心して価値を付けて売買しているのです。
しかしこの”信用”は、当然ながら裏切られることがあります。
最初のうちは大丈夫でも、5年後や10年後には信用が裏切られる可能性があります。
あなたの購入したNFTのうちいくつかのNFTのイラストは、将来的には変化したり画像が消えて真っ白になってしまう可能性があるのです。既にそのように変化しているNFTプロジェクトは、実は数多く存在します。

本来、NFTを支えるブロックチェーン技術は、”信用”を必要としない思想です。("トラストレス"と言います。)
ブロックチェーンは、イラストや通貨のようなデジタル上のデータに対してオープンな「価値」を与える、画期的な技術です。
あとからNFTの絵が消えて真っ白になったりしない、「フルオンチェーン」の特別なNFTを作ることもできます。

フルオンチェーンについては過去にもまとめているので、ご覧下さい。

>> 関連記事:「フルオンチェーンNFT」入門講座

フルオンチェーンのリスク

ただし、フルオンチェーンにもリスクがあります。

フルオンチェーンであっても、そのNFTを作りだすブロックチェーン(イーサリアムチェーン、ソラナチェーンなど)の種類によっては、「51%攻撃」などの攻撃手法によりデータが外部から書き換えられる可能性があります。

51%攻撃 のリスクについて

世界中に広くネットワークが分散されているイーサリアム等のメジャーなチェーンであれば、51%攻撃を成功させる難易度は非常に高いです。
また、仮に攻撃が成功したとしても、その時点でそのチェーンの信用は失墜して需要が激減し、基軸通貨の価格暴落が起きます。
つまり苦労して攻撃を成功さてデータを都合良く書き換えたところで、攻撃者にとって経済的なメリットを何らもたらさない(経済合理性が無い)ため、攻撃を成功させられるほどの膨大なコストをかけて攻撃を受ける危険度自体、そもそも低いとされています。
事実として、現在稼働しているメジャーなチェーンにおいては、今まで一度も悪意に基づく攻撃的な書き換えはされていません。

攻撃による書き換えのリスクは低いことは理解して頂けたと思いますが、また別の問題があります。
イーサリアムでフルオンチェーンNFTを作るには、ガス代が高いという課題があります。
イーサリアムのブロックチェーンでは、「1ブロック=46.8K」とファイル容量が極めて小さく設定されています。
ブロックサイズが小さいことにはメリットもあるものの、フルオンチェーンのNFTを制作する際には、特に画像などデータ量の大きいモノを乗せようとするとガス代が何十万円~何百万円も必要になってしまうという弊害があります。

そのため、現在ではNFTをフルオンチェーン化せず、データ量の大きい画像の部分などは外部サーバーや分散ストレージに保存する、というやり方が主流なのです。
しかし、この場合だと、フルオンチェーンに記録されている部分は改ざんがほぼ不可能と言えますが、ブロックチェーン以外のストレージに保管してあるイラストなどは、ブロックチェーンほどの冗長性がありません。
イラストを保存してあるサーバの管理者の中央集権的管理下に置かれているため、管理者の権限によって書き換えが可能な状態です。
悪意を持った書き換えをしなかったとしても、サーバの運営会社が倒産したらデータがそのまま消えてしまうかもしれません。

いまのNFTの「価値」の確からしさの担保には、外の”信用”が必要となります。

いまのNFTの価値は信用がベース

ブロックチェーンはデジタルなデータに「価値」を持たせることができる画期的な技術ですが、今は色々な制約の中にありつつも何とかしてNFTを流行させているという状況です。
売り手や作り手の”信用”に頼って、今のNFTが成り立っている状態でも、購入者がここまで理解して、「価値」を認めているのであればいいでしょう。

しかし、24金のネックレスだと思って購入したのに、あとで18金どころか金が含まれていなかったというような齟齬が起きると問題です。
売り手や作り手の”信用”に依存しすぎるのであれば、ブロックチェーンを使わずに、既に社会的信用がある企業のプラットフォームのスタンプやポイントを利用した方がいいかもしれません。

ブロックチェーンは、国家や企業の後ろ盾なく、オープンなインターネットで「価値」があることが画期的なのです。
少しでも誰かの”信用”に頼る場合、権力集中構造(=Web2.0時代)からその先に進むことはないでしょう。

NFTと違い、BTCやETHは既に暗号資産として、国家や企業の後ろ盾なく確かな「価値」を保持して世界中に流通しています。

今後、NFTがDeFiと組み合わさって、「NFTを担保に暗号資産が借りられる」といった仕組みに繋がっていくことが予想されます。
そのとき、担保にしたはずのそのNFTが、あとから変化したり、イラストが真っ白になってしまうリスクがあるとしたら、そのNFTの資産性を認めるのは難しいでしょう。
NFTでお金を借りるという話は、現実世界でいうところの「土地を担保にしてお金を借りる」のと似ています。

人通りの多い土地を所有している場合、その土地を担保に銀行からお金を借りることができます。
しかし、もしその土地の地盤が脆く、将来的に大きな穴が空く可能性が高いのだとすれば、銀行としてはその土地に資産性を認めることが難しいのと同じことです。

フルオンチェーンであっても注意が必要

更に言うと、NFTの場合は、フルオンチェーンだからといって絶対に書き換え不可能なわけではないので、注意が必要です。
あとから中身を書き換えが可能なように、開発者側の意図でアップグレーダブルなスマートコントラクトをデプロイすることが可能なのです。
NFTを産み出した当初には想定していなかった問題に対して将来柔軟に対応するために、編集権限を残しておくことがあるのです。

もちろん、一切アップグレードできないNFTを作ることも可能です。
しかし、これだと柔軟性が無く、将来的に不都合が生じた時にリカバリーできないため、アップグレードの権限を残しておく作り方が一般的です。
このアップグレードの権限は、設計によって売り手や作り手に残すことができます。

問題は、このアップグレーダブルな権限が「売り手」側にある場合です。
NFTの購入者が「ダメだ」と言っても、売り手側の都合によって勝手に、あとからNFTの中身を書き換えられる可能性があるのです。

ただ、NFTのアップグレーダブルな権限は、悪意を持って行使さえしなければ、NFTの価値を維持し・高める方向へ使われます。
リアルの絵画でいうところの、修復作業のようなものです。

この問題を緩和するには、アップグレードの権限を「購入者」に対しても付与するという分散的アプローチも考えられます。
購入者であれば、悪意さえなければ、売り手と同様に自ら「NFTの価値を毀損する書き換え」をするような経済合理性の無い行動はしないでしょう。

NFTは、オンチェーン純度を高めていくことによって、web3の真のデジタルかつインターネット上の価値を担保し、現実世界と同じように「経済」を再現することに繋がります。

・ネット上のお金=暗号資産(BTCやETH等)
・ネット上の商品&コンテンツ=NFT

の組み合わせで経済を起こすときに、オンチェーンの意義がさらに高まっていくと考えます。

毎週金曜日に新規記事を配信しています。メールアドレスを登録しておいて頂けると、メールボックスに新着記事をお届けします。

Share this post

オンチェーンであることの意義について

pajikanerin.substack.com
Previous
Next
Comments
TopNew

No posts

Ready for more?

© 2023 Paji & Kanerin
Privacy ∙ Terms ∙ Collection notice
Start WritingGet the app
Substack is the home for great writing